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終わらない仕事 2

昨日までの話。

私がコンサルに入ったある企業。その依頼は業務改善により生産性をアップすることだった。その製品を作る工程では。すでに能力の限界になっている。

それを変えるためには何ができるか?

私はヒアリングをして、すぐに問題点はわかった。それは工程に対して「チェック項目」が多すぎる。だから私は「チェック項目を最低限必要なものだけにする」ことを提案したのだ。その時の反応が・・・

続きから・・・

予測された反応

ざわついていた会議室の中で、今まで黙っていたあるメンバーが口を開いた。

「そりゃ無理ですよ」と怒った声。

「自分たちは良い製品を作るために全力で仕事をしている。これだけのチェック項目だって、良い製品を作るため。だから良い製品を出すことができている。でもそのチェック項目をなくしたら、良い製品を出すことができなくなる。それだけは絶対にできない」そうまくしたてた。

「そうだ、そうだ!!」多くのメンバーがこの意見に同意しているようだ。

さらにはリーダーも「お言葉ですが、それは無理です。今もこれだけのチェックをしているから、不良品を出荷しなくて済んでいるのです。もしこのチェックをなくしてしまったら、また以前のように私たちはクレーム対応に奔走しなくてはなりません」そう言った。

そして「私たちは良い製品を作ることであればなんでもします。でも、いや、だからこのチェックを外すことはできません」と断言した。

この反応は、私の中では予測されていたことだった。だから私は彼らの話をうなずきながら静かに聞いていた。私はそこにいる参加者全員が、それぞれの不満を口にするまで待っていた。そして、一通り不満を口にすると、なんとなくその場が静かになっていった。

理解を示す

しばらくその余韻に浸り、そして私は口を開いた。

「皆さんのご懸念はよく分かります。確かに。今あるチェック項目は、皆さんが良い製品を作るために努力をした結果ですよね。だからこそ、良い製品を世の中に出されているわけですよね」

私はここまで話をして、参加者の顔を見た。多くの参加は「その通り」と言わんばかりにうなずいていた。

「皆さんの良い製品を作るための努力は素晴らしいと思います。またそれは大変な努力の結果だということはよく分かります。だからこそ私は、皆さんがもっと良い製品を作れるように協力をしたいのです」私はここまで話をすると一呼吸入れた。

そして続けた。

「でも、これ以上製品の生産量を増やすことはできない。それはみなさんもご理解していると思います。でも、生産量は増やさなければならない。ではどうすればいいのか?私はそれをみなさんと一緒に考えたいのです」

私がここまで話をすると、今まで頷いていた人も腕組みをして考え込んでしまった。

何かを変えなければ・・・

「限られた人員と限られた時間。生産量を増やすためには何かを変えないといけない。今と同じでは、その結果も同じなのです。それはきっと皆さんもお分かりになっていますよね。だから・・・」

何かを変えようとすると必ず抵抗にあいます。でも抵抗する人たちも頭の中では理解していたりもします。ただ、頭とは別に行動は反射的に反対をするのです。

これはある意味したかがないこと。なぜならば人は変化に対して抵抗するから。だからこそ「絶対にそうしろ」と言っても、現場は動かないし、逆に反対される可能性が高い。

だからここは、まず彼らに「とりあえずやってみるか」そのような雰囲気になってもらうことが重要です。

ではどうなるのか??

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