その時にいるステージを見誤るな
企業は創業してから、右肩上がりに成長するわけではありません。
華々しく創業して、右肩上がりに成長をしながらも突然成長が止まり、そのまま横ばい状態になる企業もあります。
創業時にはとても苦労したが、一気に成長期に入り急拡大する企業も存在する。
などなど・・・
企業の成長は、どのパターンが良いとも悪いとも言うことはできません。
実際に私自身は前職で一から企業を創業する経験をしました。
全くゼロから会社を立ち上げて、創業期を経て成長期へと移行し、17年間連続で成長させました。
その間には、様々なことがありましたが、今振り返れば17年間連続成長させることができたのは、本当に幸運に恵まれていたとしか言いようがありません。
17年間の中では、
創業期に売上が急拡大していたときに、一緒に頑張ってきた仲間の突然の退職。
売上絶好調時に、まさかのトラブルで成長に急ブレーキがかかる。
主力製品の品質トラブルで、全品回収か??というような局面まで、おそらく経営者としては本当に多くの経験をしました。
また自らの問題により、働く社員が全員辞める一歩手前にまでにもしたことがあります。
それでも17年間連続して成長させることができたのは、私は恵まれていましたし、一緒に汗を流して、喜んでくれた仲間がいたからです。
17年間の後半は、伸び悩みから解決策を見つけるために自分自身苦労した。やっと解決策の糸口を見つけた時には、あることをきっかけに会社を追われる身になり、志半ばで後ろ髪を引かれる思いで会社を後にしました。
それでも、私の人生の中では激動の17年間でした。
「企業成長3ステージ理論」とは
私が現在唱えている「企業成長3ステージ理論」は、前職での私の経験とその後私が多くの企業を研究した結果から得たものです。
ほぼ間違いなく存在する全ての企業がぶち当たる、「壁」と呼ばれるものを特定し、予測し、回避するために必要な情報と知識を体系化したものです。
ただ残念なことに、経営者であるあなたはご自身の会社が、「今どのステージにいるのか?」はわからないことがほとんどです。
私自身も、今自分の過去を客観視できるからわかるのです。
しかし、あなたの会社を見れば、私はおおよそ「今どのステージいるのか?」はわかりますが。
でもあなた自身はわからない。なので対処の方法を間違って、企業の成長を止めたり、運が悪い時には企業の存在を無にしてしまうことが起こってしまうのです。
先日も、会社が傾き始めてしまい社長と決別した元経営幹部の方とお話しをしたら次のように言われていました。
「本当に、おっしゃる通りです。なぜそんなことがわかるのですか?
まさにうちの会社は創業ステージから次のステージに移れずに傾きました。
その時に発生したことも言われるとおりです」
では、あなたの会社もそうならないためにはどうすればいいのか?
企業は自分のステージを見誤ると衰退する
企業は決して右肩上がりで成長はしない。これはどんな企業でも同じ。そして、実は企業にとって「創業から何年」とか「明治何年創業」とは、全く意味のないことであり、その企業の成長とはほぼ無関係のことなのです。
そんなことよりも、その会社が私の提唱する「3つのステージ」のどこにいるのか?ということが大切なのです。
例えば、
3つのステージのうちの一つに「創業ステージ」があります。
これは主に創業してから数年を指すステージなのですが、実は多くの小さな会社は創業してからずっとこの創業ステージから抜け出していない。
この「創業ステージ」でグルグル回っているのです。
だから小さな会社の多くは、小さな会社のままなのです。
もちろんそれが悪いわけではありません。
経営者がそれをよしとしていれば全く問題はありません。
しかし、「成長させる」と経営者が言っているのにも関わらず、その状態が続くと次第に会社は疲弊してくる。
そして、多くのケースでは衰退してしまう。
なぜそんなことになるのか?
それはまさに上で書いた「自分のステージがわからない」から起こることなのです。
「自分のステージ」がわからないとなぜ成長できないのか?
それはズバリ
「社長が今何をすればいいのか?」
それをわかっていないからなのだ。
そして、社長が自社のステージを理解せずに、社長自身の感覚で好き勝手に経営をしていると企業の力は衰え、衰退してしまうのです。
最悪の場合にはなくなることもあるわけです。
創業何十年の企業の経営がいきなりおかしくなるのも、自社のステージが今どこなのかを理解せずに、同じような経営を続けているからなのです。
「企業成長3ステージ理論」とは?
では、そんなに重要なステージをなぜ多くの人は知らないのか?
おそらく多くの人が知っていると思います。
私がこれから説明をするステージの名称はずっと存在していました。特に新しいものではありません。
ただ、それは言葉が存在しているだけで、それを企業の成長と直接的に結びつけることをしている人が少なかったのでしょう。
でも私自身の体験の振り返りと合わせて多くの企業を研究することで、まさに企業の成長にはステージがあり、継続して成長させるためには今立っているステージと次のステージが重要であり、そこでどのようなことをするかによって、その後の企業の命運が決まるということが分かったのです。
ではそのステージを簡単にご紹介しましょう。
- 創業ステージ
- 成長ステージ
- 衰退ステージ
企業の成長過程にはこの3つのステージしかありません。
だから、企業の規模にかかわらず、必ずこの3つのステージのどこかに立っているのです。
そして、そのステージ毎に企業に求められるものは変わる。
「創業ステージ」では、社長一人が頑張ればなんとかなる。
しかし次の「成長ステージ」では、社長が一人で頑張ってもどうにもならない。
なぜならば、今まで以上に成長しなければならないので、社長だけの力よりもチームとして力発揮しなければならないから。
このように各ステージではやらなければならないことは全て違う。
だから難しい。
そしてさらに、ステージとステージの間には「成長の踊り場」が存在して、その「成長の踊り場」での対処も次のステージへの切符となるのである。
それでは個別に各ステージはどんなステージなのかをチェックしてみましょう。
創業ステージ
これはまさにその名の通りに創業した時に、あなたの会社が立っているステージです。
ただ何度も繰り返しますが、このステージに何年いれば次のステージに上がれるのかは全くわからないというよりも、あなたの会社が次のステージに行くためには成長(売上金額とかの成長だけでなく)しなければならない。
次のステージへ早く上がる企業もあれば(ちなみに自分の時には3年で次のステージへの踊り場がやってきた)、一生そのステージにいる企業も存在する。
そして、企業の大小には全く関係ない。
では私の言うところの「創業ステージ」とは、一体どんなステージなのか?
このステージは、その名の通りに創業したばかりの会社が立っているステージです。
このステージで必要なものは、たった一つ。
それは社長の頑張りです。
このステージでは、頑張るのは社長だけで十分。
社長が頑張ればなんとかなるのです。
実は私はこの部分を見誤った時期がありました。
始めは私は自分一人で頑張っていました。
真面目に朝から晩まで働いていた。
でもある時に「みんなで一緒に頑張ろう」と考えたのです。
そして、それを実行したのですが・・・・うまくいきませんでした。
逆にそれが中心メンバーの退職につながり、「成長の踊り場」に入ってしまいました。
まぁ、「成長の踊り場」に入ったのは、必然だったのかもしれませんけど。
とにかくこのステージで重要なのは。社長であるあなた個人の力だ。
会社の売上は、あなたの右肩にかかっており、あなたが頑張れば頑張るほど会社は成長する。
そして早ければ数年で次のステージへ上がるための前段階である、「成長の踊り場」にたどり着きます。
このステージで最も大切なもの何か?
それは「社長であるあなたの頑張り」それだけです。それだけで実は売上は、3億ぐらいは十分に行きますので。
しかし、そのステージで成長すれば成長するほど、次のステージへ行く前の「成長の踊り場」が早く現れる。
それは多くの場合には、私が経験したのと同じように一緒に頑張ってきた仲間が会社を辞めるという、あなたにとって辛いこととなって現れるのだ。
そして、実はこの「成長の踊り場」の対処を間違えるとあなたの会社は成長できなくなります。もしかしたら、そのまま衰退する可能性もあるのです。
これが私の言うところの「成長の踊り場」の怖さなのです。
「成長の踊り場」とは、あなたの会社が次のステージに上がることができるのかを試している場所なのです。
だから、この「成長の踊り場」の対応はとても大切になります。
この「成長の踊り場」に差し掛かって、その対応を間違えたために成長がストップして、さらには傾いてしまった会社も実際には存在しています。
だからあなたも「成長の踊り場」に差し掛かったらご注意ください。
そして運よくあなたがこの「成長の踊り場」を通過すれば、次の「成長ステージ」に立つことになります。
成長ステージとは
この「成長ステージ」は、今までの創業ステージとは180度真逆です。
「創業ステージ」は、あなた一人の力で売上も、組織もどうにでもなりました。
しかしこれからは、それでは通用しなくなります。
この「成長ステージ」では、あなたの力よりもあなたの会社の組織力が試されます。
あなたが「成長の踊り場」で、「成長ステージ」のための準備をしたか?
それが問われるのです。
このステージであなたがやるべきことは、あなた自身が現場から少し距離を置き、チームで成果を出せるような仕組みを作ることです。
何から何まであなたがやってきた「創業ステージ」から、あなたが直接的に現場に出なくても、成果が出るようにするのです。。
この「成長ステージ」で、あなたの会社があなたなしでも成果が出るようになると、再びやってくるのが次のステージに向かうための「成長の踊り場」です。
今回の「成長の踊り場」は、会社の中の問題というよりも、あなた自身に降りかかる問題が成長の足かせになる場合が多いです。
例えば
あなたの家庭での問題
あなたと社員との問題
あなた個人の問題
・・・・
そうなんです、実はこの「成長の踊り場」は、あなたがこれからもその企業を引っ張っていく実力があるのか?
それが試されているのです。
ここであなたがやるべきことは、自分自身をしっかりと見つめ直し、これから何をすればいいのかを考えることなのです。
実は私もここでかなりの時間を費やしました。
そしてこの「成長ステージ」での「成長の踊り場」が現れるのは、一回とは限りません。あなたが成長しなければ、繰り返し何度もやってきます。
気がつくと「会社は長期低迷している」ということもありえるのです。
ですから
この「成長の踊り場」を甘く見てはいけません。
衰退ステージとは何か?
そしてこの「成長の踊り場」を抜けると次に現れるのが
「衰退ステージ」
この「衰退ステージ」はこの文字だけ読むと、「もう会社が終わりになるのか」と思いがちですがそうではありません。
そうではなく、ここまでやってきたビジネスがそろそろ限界になり始めているので、次の成長のために新しいビジネスを始めるタイミングになるステージです。
このステージであなたがやるべきことは、前の「成長ステージ」において、今のビジネスの成果はチームで出せるようになっているはずですから、そのビジネスはスタッフに任せて、あなたは「次の成長の種を見つけて、静かに種を巻き、水をやり、芽を出させること」です。
これがあなたの会社の、次なる成長の柱になるのです。
まとめ
いかがですか?
これが私の提唱している「企業成長3ステージ理論」のコンセプトです。
私が何人もの経営陣にこの理論を説明するたびに、9割以上の方が「その通りだ」と言われます。
会社が傾いているケースは、結局突き詰めると3つのうちいずれかのステージで対応をミスっているのです。
先日お話しをした、元経営幹部の方も「自分の会社は、創業ステージの成長の踊り場で対応をミスしていました」と話をされていました。
だから繰り返しになりますが、あなたにはぜひこの「企業成長3ステージ理論」をマスターして、継続した成長ができる企業を作って欲しいのです。
最後に
私がこれを書くのは、自分の理論を自慢したいためではありません。
私は、一件でも多くの会社がこの理論を知ることで、継続的な成長ができるようになるお手伝いがしたいのと、あなたに無駄な失敗をして欲しくないからです。
この理論を知らないがために、無駄な失敗をしている企業はたくさんあります。
その全ての企業に、私は伝えることはできませんし、聞きたくない人に聞かせることはしません。
でも、何かの縁があってこのページを読んでくださるあなたには、ぜひこの理論を知っていただきあなたの企業を成長させて欲しいのです。
ぜひあなたも一度、この「企業成長3ステージ理論」で自社の状況をチェックしてください。
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- 投稿者: officewisdom
- 投稿日: 2023年1月18日